◇尾竹一男日本初となるバリアフリー住宅設備の発明や設計にたずさわり、ユニバーサル設計を行った高齢者複合施設は横浜方式として全国の自治体に手本とされ広がりました。
住宅のみならず環境分野でも多くの市民活動家と実績を出し、家電リサイクル法やシックハウス法の成立などに関わりました。特に環境病とも言われる化学物質過敏症患者の住宅建築、早くからこの問題に取り組み、当時シックビル症候群といわれていた言葉をシックハウス症候群という言葉に換えて発表し、子供たちの健康を預かる主婦の方たちに向けて注意喚起を行いました。 さらにNPO法人を立ち上げて医学者とともに行政と交渉した結果、一部の主張が認められるところとなり2003年にはシックハウス法が発効。 これまで日本中の森林組合や木材産地と交渉をし建材の開発や建築対応の説得を行い、医療機関や研究機関の協力を得て、化学物質過敏症の患者さん用の多くの療養施設や個人住宅を数多く手がけています。 メッセージ一つは、今シックハウスというふうなごろに合わせて、二〇〇〇年に水俣の環境自治体会議で議論をしたことがあります。SICKからSHICKへというふうなことをテーマに、一つはセンシティブというS、それは環境とか生命とかへの感覚の鋭さや豊かさをはぐくむという意味でのセンシティブ。それから、Hの方ですけれども、ハーモネーション、これは自然、人間、人工との調和というふうな意味を持ったハーモニーというふうな意味のH。それからイマジネーティブ、状況を開く想像力を付けようと。それからコラボレーティブ、これは環境市民とか自治体とか事業主体、職人も含めての協力体制をどう作るかということです。それからノット、これは生産者、消費者との直接的な結び付き、それと都市や農山村との結び付きというものを活性化するということです。ですから、建材等についても直接生産者から手に入れられるような方法、素性のはっきりしたものを直接購入するというふうなことも含めて考えられるのではないかというふうに思います。そういった意味で、SICKからSHICKへ、もう一つのシックというのは品格のある穏やかさという意味でのシック。ですから、そういうふうなものを総合的にやはり中長期的に生産者と消費者、都市と農山村というふうなところでの結び付きを中間を除いたところでどうしていけるのかどうか。ですから、消費者が生産者を直接見れるような状況というのをはぐくむことによって、建材とかいろんな材料、工法、職人と直接生産者、職人と実際それを使う人たちとの結び付きというものをより端的に作ってあげる。今までは商社ですとかいわゆるハウスメーカーですとか、そういうものが仲介してやっていっているわけですけれども、もう少しそういったものも含めたところの交流を直接的にやれるような方向性を考えたらいかがなものかというふうに考えております。
【第154回国会 国土交通委員会 第11号 平成十四年四月十八日 議事録より】 尾竹建築研究所代表 尾竹一男 |
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