功房伍設立までの歩み

◇お茶で通ずる

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横浜港周辺で育った尾竹主宰は、チャイナタウンが近かった事もあり数十年も中国茶を嗜んで来ました。

しかし中国茶に対するいままでの常識を根底から覆す茶葉と出会うことになりました。
それは嗜好品という枠組みのお茶ではなく、かつて仏教文化とともに中国僧が伝えた養生を目的としたお茶だったのです。

自らも化学物質過敏症を発症している尾竹主宰は、飲み続けていくうちに起こる体質の変化を実感し、茶葉を販売しているオーナーと出会い話す中で確信を得、ある実験を試みることにしました。

それは、クライアントである重篤な化学物質過敏症の患者さんたちに、二種類の茶葉を送付し、どこで作られたものなのかや中国茶(台湾茶)であるという事さえも告げずにブラインドテストを行うというものでした。



◇お茶の試験

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ほとんどの患者さんは、国内で販売されているどんなに無農薬や有機栽培を謳って販売されているお茶であっても飲む事ができず、自ら栽培から製茶までの手間のかかる作業をしてまで、飲むお茶を確保している状態であったのです。

そんな状況を何とかしてあげたい...。

そしてブラインドテストは、同時に茶葉を現地に出向き仕入れている
山道氏の茶師としての力量も本物なのかが試されることになったのでした。

一歩間違えば尾竹主宰自身も、クライアントに対して積み上げてきた信用を失い大きなクレームに発展しかねない試みであったのです。


果たしてその結果は...

二種類のうち一種類はパーフェクトの成績であり、もう一種類の方も九割以上の成績で患者さん達は飲む事ができるという驚異的な結果が出たのでした。



◇養生術

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伝統五術の伝人であり、仙道術家元の山道帰一氏によって、五術のうちの山・医に相当する天地人の養生術、中国清代に極まった伝統漢方の理論体系について、またさまざまな仙学流派の数千年にわたり練り上げられた体系の総合的な体得の講座が開かれ、北海道から九州まで日本中から熱心な人達が集まりました。

山道氏は、『多くの病気や怪我は対処療法の西洋医学の方が圧倒的に治癒することが多いです。しかしすでに慢性的となっている疾患などについては東洋医学のほうがむいており、双方の組み合わせが必要』と説きます。

自らも化学物質過敏症を発症している尾竹主宰も日々実践しながら回復に努めています。


◇風水家と設計家

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特定個人の欲望を満足させるだけの開運商法や家相といった系譜とは異なり、伝統的な風水は子孫繁栄や国家安泰といったもっと高次広義の意味を持ち、東洋では文化として根付き、街づくりに生かされてきました。
どんな場所につくるのか、どんなものを造るのか、どんな事が繰り広げられていくのか、まちもひとも時間とともに変化し腐敗か熟成かのどちらか二つの道を進みます。


山道帰一氏は、優れた茶師であるとともに五術の実践家として、未来に対する一つの方向性として小さいけれども風水術を駆使したコミュニティ(歴史とともに研究されてきた伝統文化である五術を書物の中だけでなく実践を通して次世代に手渡していく場)を創ろうと考え、そんな呼びかけに何人かの人たちが集まってきました。


お茶を通じて知り合う事になった尾竹主宰もその話し合いに加わることになりました。

そこで、建築を通じて長年培ってきた感性や建築哲学・論理見解といったものが、数千年の伝統風水の見解に驚くほど合致していく共通点を互いに見出すことになりました。


例えば、十数平方キロの航空写真地図上で家を建てるならという場所が、尾竹主宰と山道氏の見解がピタリと合致する、確率で言えば数千分の1の精度で全く同じ判断が出る具合であったのです。


◇視察旅行

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龍穴の写真
様々な事例や障害となる事柄、また実現していくための道程が話し合われました。
そしてどこに創るかの選地のため、視察と現地調査を兼ねての数回の旅行を行うことになります。


大地の気が吹き出している場所を龍穴と言い、また龍穴を見つける技術のことを尋龍点穴(じんりゅうてんけつ)といいます。
歴代の皇帝が都や居の場所を定めるために使われてきた技術です。

数ヶ月前にその場所を訪れていた山道氏が、その場所の龍穴を封印していましたが、視察のときに解いたのでした。

たった10cmほどの穴の近くに行くと、視察のメンバー全員が真冬にもかかわらず温泉に入っているようにからだが温かくなりました。その後、山登りをしても登る前よりも体の調子が良くなったり、偏頭痛がおさまる人もいました。

このような場所を生かしてのヒーリング施設や養生施設といったものを創ることが出来たら・・・など、大地の気を浴びて現地のおいしい料理を味わい、連日夜中遅くまで語り合いました。ギャラリーはこちら


◇共同事業連合の創設

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選地の為の視察旅行を通じて感じたのは、自然の造形美は人の想像力をはるかに超えて美しいという事。

またその逆の面として、人の都合だけを考慮した無秩序な道路建築による景観破壊だったり、建築法や価値観の崩壊により次々に潰されていく歴史ある名も無き人たちの民家だったり、たった半世紀ほどの無計画な植林だったりと、あまりにも変わり果てた里山の風景であり、また景観破壊によって地域衰退という象意が現れていました。

また、その過程で私たちは驚くべき悲しい現実を尾竹主宰の口から知らされることとなりました。
国産材の大部分が枯葉剤を散布されており、その影響で化学物質過敏症の方には使う事すらできないという衝撃的な事実だったのです。

行政だのみの地域振興策や土木事業によって、一部の人々の利権により破壊されていく日本の原風景の惨状を眼にし、地域産業の自力復興と未来に向けての継続的な安全な建材の確保の両面の実現が必須項目となってきました。


尾竹主宰が建築に関わる中で、山々を訪ね歩き日本中の森林組合と心を込めて交渉し、ほぼすべての所から無関心な返答がある中で、その呼びかけに木霊のように呼応し賛同した山を守る人々。

農薬を避けた場所で成長した木を防カビ剤を使うことなく、天然乾燥で仕上げて、機械によるコンピュータープレカットではなく、熟練した大工による伝統工法の手刻み、建材の輸送も現地までの経路で汚染されないように無添加ラップで巻いて発送する。

人として人の役に立てることを追求し努力をいとわない、心でつながったあたりまえの建築の実現。

そんな安全で良質な素材を提供することにこだわり続け、伝統文化を守り続けた製材所が日本にはまだ幾つか点在します。
尾竹主宰の呼びかけによって、林業家や製材所の代表を集めた会議が二日間に渡って行われ、
功房伍が創られる運びとなったのでした。


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