五術について「命」は「命理」とも呼ばれ、生年月日時の「易卦」や「干支」を基にして課式をつくり、やはり「五行論」に基づく法則によって個人の体質や才能を測り、「貴賎、寿夭、吉凶、富貧、成敗」の「五訣」を判定します。「子平」や「紫薇」などが特に有名です。
「卜」のうち、「占卜」は、何らかの偶然によって得られた「易卦」や「干支」をもとにして課式をつくり、「五行論」に基づく法則によって、物事の「吉凶」や「成否」「象意」「応期」などを判断するもので、「断易」「六壬」などが有名です。また、何かを実行する際に「方位」や「時間」などを選ぶのを「選卜」と言い、目的の達成を容易にするとともに、望まない事態を避けることができます。「卜」の中には「測局」というものもあり、これは天下国家人民大衆などの動静を予測するものであり「太乙神数」や「皇極経世」などが特に有名です。「相」というのは、五官で感知できる情報、つまり、目に見える、耳で聞こえるものから、物事の現在ある状況や影響を判断するものです。 例えば「風水」は「地理(地相)」「陽宅(家相)」「陰宅(墓相)」とも言うように、土地の起伏やうねり、建物の外観や間取り、お墓の形状などを、「干支」や「易卦」などによって分類された条件で見て、その影響によって人間が得られる「貴賎、寿夭、吉凶、富貧、成敗」の「五訣」を判定します。「三式」と呼ばれる「太乙(天式)」「奇門(地式)」「六壬(人式)」の「風水」が最高峰と言えますが、今日の風水ブームのなかではあまり知られていません。 「相」には「風水」の他、「名相」「印相」「人相」というものもあります。「名相」とは「姓名学」のことで、姓名の「字画」「字形」「字音」「字義」によってその人の人生にどのような影響を与えるかを知ることができます。このうち「字画」の効果というのは必ず「康煕字典」の画数でなければなりません。もともと「康煕字典」の画数で統計を取った結果が「姓名学」の始まりであり、「康煕字典」の出来る前には画数の姓名学というものは存在しませんでした。「姓名学」では「数形音義」を網羅した「子平姓名学」と、音声に特化した「奇門遁甲姓名学」を使用します。 「印相」の効果というのは「図形心理学」を根拠とするもので、「字形」による姓名学と共通の「干支」の法則を使います。特に高度な「星平会海」を用いた「印相」では、印面を人間の顔に見立てて「人相」の「十二宮」を印面に配置します。人間の脳は円形や方形で左右対称のものを見ると「顔」を認識するようにできており、左右対称にライトを持つ自動車などは誰でも「顔」を感じてしまいます。犬や猫も相手の顔を見て敵かどうか、強いか弱いかなどを判断しますし、人間の赤ちゃんも目が見えるようになるとすぐに顔で母親を見分けます。 「人相」は「面掌」とも言われるように、一般に言う「人相」は「面相」で、「手相」は「掌相」といいます。動物や赤ちゃんでも「顔」で人を見分けるように、「人相」は非常に多くの個人情報を顔に曝しているようなものです。「手相」は健康情報などが端的に現れるところで、特に心臓病や肝臓病などは非常に的確に表現されます。また財運などにしても、人間の現にある状態が表れます。 「五術」のなかで、「医」については「中国医学」と特に違うところはありません。しかし本来は、脈診だけでなく命証の両方を診る必要があります。つまり、患者の今までの生活や人生も振り返り、今後の出来事や体の状態までも含めた時系列での診断が求められます。そのようなわけで「干支」や「易卦」を使って「記号類型化」した「中国医学」を「五術」の「医」と言うわけです。 [山」は「仙道」とも言うように、食餌法や功法によって体を鍛え、免疫力を向上させるなどして、病気に罹り難い体をつくり、健康と長寿を保ちます。 「五術」には、先ほどの「三式」つまり「太乙」「六壬」「奇門」の他に「三典」つまり「河洛」「星平」「演禽」があり、二つをあわせて「六大課」ともいいます。通常「紫薇」は「六大課」に含まれませんが、実星を扱う「演禽」を「星平」の一種と考え、代りに「紫薇」を「三典」に加えることがあります。 |
Five Arts五術について
考察事項 Architecture 建築 Five Arts 五術 MCS 多種類化学物質過敏症 Link五術家 山道帰一 HP |